松下幸之助一日一話

6月10日
一千万円の時間

 先日、知人から「息子があなたに会いたがっている、十分でもよいから会ってやってもらえないか」という依頼がありました。

十分ぐらいだったらと会いましたが、後日その知人が、息子さんが「今日は一千万円儲かった」と、喜んでいたと言うのです。「松下さんの十分間は、それだけの値打ちがある」というわけです。

 私にそんなに値打ちがあるとは思いませんが、その考えは偉いな、と感心しました。

人の時間をさいて話を聞くとき、これをお金で評価する必要はないにしても、単に話を聞いただけでなく、その行為に感謝して、ある種の感慨を持たなければならないことを、私はこの二十五歳の青年に教えられました。